嗅覚とはにおいの感覚です。においを感じることは身のまわりの危険に気づくために重要ですが、味覚などその他の感覚器ほどには解明されていません。
鼻の内側の粘膜には線毛という突起をそなえた嗅覚受容器とよばれる細胞があり、においを感知するはたらきをしています。
空気に含まれているにおい分子が線毛に触れると電気信号が発生し神経につたわります。
その信号が嗅球から嗅神経を通じて脳へと送られ、においを認識することができます。
1種類のにおい分子を、人間には350種類あるとされるにおい受容体の複数の組み合わせで認識することで、かぎ分けることが可能になるのです。
このようなにおいの識別のしくみを、嗅覚受容器の遺伝子を解析することで明らかにしたのが、アメリカのコロンビア大学のアクセル博士とフレッド・ハッチンソンがん研究センターのバック博士です。両博士はこの研究によって、2004年度のノーベル医学生理学賞を受賞しました。

